2009年02月15日
あなたの作りたいブランドとは、商品なのか?店舗なのか?
昨日は、『多ブランド化戦略』について考えた。
しかし、以前にも述べた通り、私は“ブランド”や“ブランディング”という言葉が大嫌いである。
ブランドが重要でないという意味ではなく、曖昧な言葉のため嫌いなのだ。
ブランド嫌いの私が、なぜブランドについての話を始めたのか?
実は、最近になって「ブランドの確立」に関する相談が多いのである。
そのようなことから、少し真剣にブランドを考えるようになった。
ブランディングというのは曖昧なものであり、明確なブランディング戦略も確立されていない。
ブランディングに関するビジネス本も、ほとんどがブランド化された事例に対する後付けであり、これからブランドを構築しようと考えている企業にとっては役に立たないであろう。
つまり、ブランディングを行う明確な手法は無いというのが現実なのだ。
このような状況のため、ブランド嫌いの私に皆から相談が来るようになったのかもしれない。
「ブランドを確立したい!」という相談を受けた際に、私は必ず以下のように質問を返すことにしている。
「ある特定の商品をブランディングしたいのですか?」
「店舗自体をブランディングしたいのですか?」
一概にブランディングと言っても、上記の方向性によって行うべき施策は大きく変わるだろう。
以前も述べた通り、北海道の銘菓で考えてみるのが最も分かりやすい。
2008年7月19日:ブランディングを因数分解する↓
http://nakayama.funai-web.com/e329.html
六花亭・ロイズは店舗のブランディング、石屋製菓は“白い恋人”という商品のブランディングに成功しているのだ。
六花亭(六花亭製菓株式会社)↓
http://www.rokkatei.co.jp/
ロイズ(株式会社ロイズコンフェクト)↓
http://www.e-royce.com/
石屋製菓(石屋製菓株式会社)↓
http://www.ishiya.co.jp/
ブランドとは“信用”である。
「この店舗で買ったら間違いない。」
「この商品を買ったら間違いない。」
上記のような信用を顧客から獲得できた時に、「ブランドが確立された」と言えるのだろう。
このようなことが、簡単にできるだろうか?
中でも、「この店舗で買ったら間違いない。」という状態を作ることは極めて難しい。
店舗自体の歴史も必要になるだろう。
そのように考えると、少なくとも『商品ブランディング⇒店舗ブランディング』と進めた方が効率の良いことが分かる。
花畑牧場もブランドを確立しつつあると言えるが、まさに上記のように『商品⇒店舗』と進んでいる。
花畑牧場(株式会社花畑牧場)↓
http://www.hanabatakebokujo.com/
生キャラメルの大ヒットから躍進が始まったが、最近では生キャラメル以外の商品も人気が出ているのだ。
これは船井流経営法で言うところの『一点突破全面展開』である。
漠然とブランドを考える前に、まずは1品をブランド化しよう。
すべてはそこから始まると考えるのが、最も自然ではないだろうか?
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<関連記事:ブランド・ブランディング>
http://nakayama.funai-web.com/c120.html
2009年02月14日
モロゾフ・コムサに見る『多ブランド化戦略』
本日は、山形県にある和菓子店の支援である。
さて、本日はバレンタインデーである。
今年は「逆チョコ」が注目されているが、それでも百貨店のスイーツ売場はやはり女性客で賑わっている。
このような経済状況ということもあり、きっと例年よりは百貨店のバレンタイン売上高は落ち込んでいることだろう。
しかし、それを感じさせないほどの人だかりがどの百貨店でも出来ている。
その中でも、非常に多くの人だかりが出来ている老舗のモロゾフが気になった。
モロゾフ(モロゾフ株式会社、Morozoff Limited)↓
http://www.morozoff.co.jp/
モロゾフはコンセプトの異なる6つのブランドで、店舗展開を行っている。
これはコムサデモードが、非常に多くのブランドで店舗を展開しているのと同様の戦略である。
コムサデモード・コムサイズム非公式HP↓
http://commecadumode.raifu.info/
年代・家族別コムサブランド一覧↓
http://commecadumode.raifu.info/s_brand.html
<女性向けコムサブランド>
Purple&Yellow(パープル&イエロー)
PEYTON PLACE(ペイトンプレイス)
COMME CA DU MODE(コムサデモード)
BUONA GIORNATA(ボナジョルナータ)
ARTISAN(アルチザン)
CARRIERA e BASILE(カリエラエバジーレ)
Gabardine K.T(ギャバジンK.T)
BASILE28(バジーレ28)
COMME CA DU MODE BLANC D'OEUF(コムサデモードブロンドオフ)
<男性向けコムサブランド>
PPFM
COMME CA COMMUNE(コムサコミューン)
Purple&Yellow(パープル&イエロー)
COMME CA MEN(コムサメン)
ARTISAN(アルチザン)
BUONA GIORNATA(ボナジョルナータ)
PRIGS(プリッグス)
KENJI ITO COMME CA COLLECTION(ケンジイトウコムサコレクション)
<子供向けコムサブランド>
COMME CA DU MODE FILLE(コムサデモードフィユ)
ARTISAN(アルチザン)
<家族向けコムサブランド>
COMME CA ISM(コムサイズム)
COMME CA PASSAGE(コムサパサ―ジュ)
CCM(シーシーエム)
趣味性の高いアパレルやスイーツにおいては、ブランドイメージが非常に重要になる。
趣味性が高いことから消費者の捉えるブランドイメージは絞り込まれ、それにともなって利用する客層も絞り込まれていく。
その客層に対するシェアアップを図ることはもちろんであるが、ある程度の店舗展開を行ったところで売上は頭打ちとなる。
さらに、ブランド自体が陳腐化する恐れ等もあるため、1つのブランドに依存している状態は極めて危険なのである。
そのようなことから、客層別(コンセプト別)に複数のブランドを持つ戦略が行われることが多いのだ。
これによって、より多くの客層を取り込むことができる。
1ブランドで多くの客層を取り込もうとすると趣味性の低い大衆化した業態しか作れないため、このようにブランドを分けて多くの客層を取り込む戦略が取られるのだ。
それを私は『多ブランド化戦略』と呼んでいる。
モロゾフが行っているのは、ブランド別の店舗展開だけではない。
バレンタインというイベントに対して、10個のブランドを打ち出しているのだ。
モロゾフバレンタインデー特集↓
http://www.morozoff.co.jp/valentine2009/index.html
つまり、既存店を利用した形でバレンタインに関しては複数の客層取り込みを行っているのである。
このような結果、モロゾフの売場には様々な年代・趣味嗜好の顧客が集まっていた。
同じ場所に集めるのではなく、ブランド別什器ごとに集めている点も秀逸である。
「自身と違う客層がいる」ことによって、顧客はその場所へ足を運ばなくなる。
売場をブランド別に分けることにより、この問題点を解決しているのだ。
もちろん、まずは1つのブランドをしっかりと確立することが重要である。
その後の戦略として、このような手法を取ることも検討していただきたい。
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<関連記事:ブランド・ブランディング>
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